速い球を投げる方法|ソフトボールのピッチング
球速はソフトボールのピッチングで最も重要な技術の一つです。
バッターとの距離が近いソフトボールでは、球速が速いと体感速度は200kmにもなると言われています。
球速が上がれば、バッターを打ち取ることや空振りさせることができるようになり、変化球を用いて緩急の差をつけ、バッターの不意をつくこともできます。
ソフトボールのピッチャーを目指す人は、まず球速を意識して練習することが大切ですので、速い球を投げられるようにしっかりとピッチング練習を重ねましょう。
1.ピッチングの球速アップに必要なものとは
ソフトボールのピッチングで球速を上げるには、全身を使ってボールに力を加えることが必要です。
体重を移動させて勢いをつけたり、腕を回したときに生じる遠心力を上手く利用したりしてボールを投げるのが基本となります。
ソフトボールのピッチングで最もポピュラーなウィンドミルは大きく分けると上半身、下半身、ブラッシングの3つから成り立っています。
この3つの動作から生まれるそれぞれの力を瞬間的にボールに加えることで、球速が決まるということを忘れないでください。
まず下半身は体重移動と踏み込むステップを大きくしましょう。
前傾姿勢で溜めた力を利用して軸足を強く蹴り出し、左足に体重を移します。
膝と膝をくっつける瞬間に最も力を集中させることがポイントです。
上半身は、前傾姿勢から起き上がる時に胸をグッと張りましょう。
この瞬間に聞き手は真上、グローブはキャッチャーミットをめがけて真っ直ぐに伸ばします。
そして、利き腕は素早く、大きく回して遠心力をつけます。
最後にブラッシングですが、腕を回した遠心力を全てボールに移すイメージで腰骨に上を当ててボールを弾きます。
慣れるまではブラッシングが難しく感じるかもしれませんが、上達するとスムーズにボールを弾くことができるようになります。
下半身の体重移動とステップ、上半身の勢いと遠心力、ブラッシングの弾く力が合わさって球速が決まります。
そして一番重要なのが、この3つの力が「瞬間的」に「同時」に合わさることです。
それぞれが上手く出来ていたとしても、タイミングが合っていなければボールに加わる力が半減されてしまいます。
3つの力が瞬間的にボールに加えられるようにイメージしながらピッチング練習を行ってください。
2.球速を上げる練習方法
部分的な練習法として、下半身は短距離のダッシュや筋力トレーニングが必要です。
短距離のダッシュは20~30メートルくらいの短い距離で構いません。
ソフトボールのピッチングに必要なのは瞬発力なので、しっかりとスタートダッシュを切る練習を行いましょう。
筋力トレーニングは、必要以上に負荷をかける必要はありませんので、ランジやスクワットなどを継続して行い、体重をかけてもぐらつかない土台作りをしてください。
上半身は腕を大きく速く回すことと握力を強くすることが必要です。
腕を回す練習は、ピッチング練習の中で意識して行ってください。
握力は筋力トレーニングのように継続的に培うことが大切です。
ピッチング練習法としては、遠投がおすすめです。
20メートルくらいの距離をウィンドミルで投げる練習を取り入れましょう。
ポイントとしては、山なりのボールではなく低くライナー線のボールを投げることです。
顎は引いたまま、全身を大きく使って投げる練習をすることが大切です。
上達してくると、腕が大きく速く回せるようになり、体がぐらつくこともなくなってきますので、球速もグンと上がります。