左バッターへの投球|ソフトボールのピッチング
ソフトボールの試合において左バッターは有利であるため、右バッターよりも多いチームがほとんどです。
左バッターに対してピッチングするにあたっても、セーフティーバントやスラップなどの小ワザを警戒した配球を組むことが必要となります。
ファーストとの距離が近いことを考慮し、出塁させないためにはまず左バッターの特徴をよく知っておくことが必要となります。
1.左バッターの特徴を知ろう
ソフトボールに左バッターが多いのは、バッターボックスからファーストベースまでの距離が近いという理由です。
単純な理由に思えますが、日本リーグ選手を参考にすると18.29メートルの塁間を左バッターがセーフティーバントやスラップをして走ると、2秒台後半から3秒台前半でファーストベースにたどり着きます。
右バッターとは1秒ほどの差が出てくるほど大きな距離となるため、ピッチャーにとっても左バッターはより警戒が必要です。
とくにバットコントロールが上手で足の速い左バッターは、ピッチャーにとって天敵と言えるでしょう。
ソフトボールの左バッターは、出塁を狙う際に大きなスイングをしてくることは少ないです。
コツンとバットにボールを当てて走るだけで内野安打になりやすいので、ピッチングとしては空振りや打ち損じを狙うために緩急の差や変化球を用いる必要があります。
2.左バッターへのピッチング
先述したように、ソフトボールの試合において左バッターはとても有利です。
しかし、ピッチングの配球を変えることによって打ち取ることも可能ですのでコントロールや変化球の上達を目指しましょう。
左バッターの場合でも、基本的には対角線への投球が使われることが多いです。
インコース高めに投げたあとにアウトコース低めに投げるなど、バッターの目線を1球1球動かすことを意識しましょう。
左バッターは高いバウンドで時間を稼いだり、際どい位置に緩いゴロを打ったりして出塁を狙ってきます。
ここで是非使いたい変化球がライズボールです。
ライズボールはバッターの手元で上がってくるように変化しますので、軽く当てただけではフライになる可能性が高くなります。
特に、ランナーがいる場合はライズボールを多めに入れて配給を組むと良いでしょう。
また、左バッターは走り出しながらセーフティーバントやスラップをしてきますので、タイミングを外すようなピッチング、つまり緩急のあるピッチングを心がけましょう。
インコースにスピードのあるライズボールを投げたあとにアウトコース低めのチェンジアップをなげるなど、コースの変化だけでなく緩急の差を大きくつけることによってバッターのタイミングを外し、スタートダッシュを遅らせることができます。
ピッチングは心理戦でもあるので、バッターの狙いを逆読みすることも大切です。
コントロールや変化球の上達とともに、バッターとの心理戦に勝てるようなピッチングを目指しましょう。