配球の必要性|ソフトボールのピッチング
ソフトボールのピッチングでは、インコースやアウトコース、高め、低めなど投げる位置を意識して1球1球投げることが必要です。
もちろんこの配球は、基本的なピッチングができてコントロールが定まって初めて成り立ちますので、球速やコントロールの技術を習得してから練習しましょう。
配球はピッチャーが決めるのではなく、多くの場合は監督やキャッチャーが考えて指示を出します。
しかし、配球には意図が必ずありますのでチーム全員が理解しておく必要があります。
1.ソフトボールの配球の基本
ソフトボールのピッチングにおいて、配給は9つのゾーンに分かれています。
ホームベースの中心を真ん中として、真ん中より右、真ん中、真ん中より左と縦に区切るのがコースです。
真ん中よりバッター寄りをインコース、バッターから遠い方をアウトコースと呼び、右バッターと左バッターではコースが逆になります。
また、バッターのベルトの高さを中心として真ん中より上、真ん中、真ん中より下と上下に3つ分けます。
これを高め、低めと表現します。
コースと高さをそれぞれ3つに分けることで9つのゾーンが生まれます。
ソフトボールのピッチャーはコントロールが上達すると、この9つのゾーンのどこへどのようにピッチングするか考えながら試合を進められるようになります。
2.配球を意識したピッチング
配球を意識することによって、バッターの出塁率を下げることが可能になります。
配球の仕方はそれぞれのチームの戦略によって異なりますが、ポイントは心理戦です。
ソフトボールの試合で、バッターは野手の隙や不意を狙って小ワザを使ったりヒッティングしたりしてきます。
逆に、ピッチャーはその裏をかいて打ちにくいコースに投げたり、わざとストライクを外したりして出塁を阻止します。
配球を意識せずに投げたり、コントロールが安定せず配球通りにボールを投げられなくなってしまったりと苦しい試合運びになる可能性がありますので、きちんと配球の意図を考えて指示に従いましょう。
3.配球のポイント
ソフトボールはバッターとの距離が短い為、バッターは瞬時にボールのコースを判断する必要があります。
その瞬時の判断を鈍らせるような配給ができると良いピッチャーになれます。
例えば、アウトコース低めに遅めのボールを投げた後にインコース高めに速い球を投げます。
バッターは前の球の速さが意識に残っている場合が多いので、次に来た速い球の判断が難しくなります。
アウトローの遅めの球を見たあとにインハイの速い球を見ると、判断が遅れて手を出すことができなくなることや、咄嗟にバットを出してしまってファールになる、または詰まったバッティングになるなどのミスを誘発することができます。
これはほんの一例で、配球は何百、何千通りとありますので上達するとバッターを打ち取ることができて益々ピッチングが楽しくなります。