オープンスタンスとクローズドスタンス|ソフトボールのバッティング

ソフトボールはピッチャーとバッターの距離が近いため、構えている時から狙い球を絞っておく必要があります。

もちろん、ボールカウントに余裕のないときはストライクだと思う球は打ちにいかなければなりませんが、それまではコースや球種などを考えながら狙い球を絞ることができます。

この時の構え方としてピッチャーに対して足を直線上に並べて構えるスクエアスタンス、ピッチャー側の足を外に引き体を開いて構えるオープンスタンス、ピッチャー側の足をホームベース側に出し、ピッチャーに背中を見せるイメージのクローズドスタンスがあります。

構える際にそれぞれのスタンスの特徴を理解しておくと、バッティングの上達にもつながります。

ここでは、それぞれのスタンスにどのような特徴があるのか解説していきたいと思います。


1.ソフトボール選手の多くはスクエアスタンス

スクエアスタンスとは、両足をピッチャーとの直線上に置く構え方です。

多くのバッターはこのスクエアスタンスで構えています。

スクエアスタンスの特徴は、ボールがインコースに来てもアウトコースに来ても足の踏み込み方により対応して打つことができます。

インコースに来た場合はピッチャー側の足を外に開き、アウトコースに来た場合はホームベース側に踏み込んで打ちます。

どんな球にも対応することができるのが、このスクエアスタンスです。

ピッチャーとの距離が短いソフトボールのバッティングでは、このスクエアスタンスで構えておき、コースによって瞬時に踏み込む足の角度を対応させるのが主流となっています。


2.オープンスタンスの特徴

ピッチャー側の足を外側に開いて構えるオープンスタンスは、ピッチャーを両目で見ることができるという特徴があります。

ピッチャーが見やすい構え方なのでボールを両目でしっかりと見て打つことができ、ミートしやすくなります。

しかし、オープンスタンスはアウトコースの球に対応しにくいというデメリットもありますので注意が必要です。


1.右バッターのオープンスタンス

右バッターがオープンスタンスで構えるメリットとして、バントやバスターなどの小ワザが使いやすくなる、野手に小ワザを使うと見せかけてプレッシャーを与えるなどが挙げられます。

両目でボールがよく見えるので、ランナーがいて内野手が前進守備をしている時に叩きつけるバッティングでランナーの進塁を狙うのに効果的とも言えます。

また、引っ張ってしまう癖がある方や、体が早く開いてしまう方には差し込まれ気味でミートしてセンター方向を狙うバッティングがしやすい構え方でもあります。

しかし、アウトコースには対応できなくなりますので場面に応じた使い方が必要です。


2.左バッターのオープンスタンス

左バッターは右バッターよりもファーストベースに近いため、小ワザを使って出塁を狙う選手が多いです。

特に塁間や野手との間が狭いソフトボールでは左バッターの方が有利となります。

左バッターがオープンスタンスで構えるメリットは、右バッターと同じく両目でボールを見やすいことと、走りながら打撃がしやすいということです。

バットの先の方にボールを当てて転がすセーフティーバントでは、オープンスタンスだと余計な力も入りにくく、球の勢いを抑えることができます。

また、走りながら打つスラップでは、よりファーストベースに遠いサードやショート方面にボールを転がしやすくなります。

練習を重ねて上達してくると、左バッターの小ワザは野手にプレッシャーを与えるのに効果的な手段となります。

左バッターもアウトコースの球はバットが届かなくなる可能性がありますので気をつけましょう。


3.クローズドスタンスの特徴

ピッチャー側の足をホームベースに近づけて立つクローズドスタンスは、ピッチャーにとって非常に投げにくい構え方であると言えます。

特にインコースはデッドボールになる可能性も高めるため投げにくく、プレッシャーを与えることができるでしょう。

ソフトボールの変化球であるライズボールは下から上へと上がってくる為、クローズドスタンスで腰を低めに構えるとピッチャーは非常に投げにくくなります。

また、ピッチャーのコントロールが乱れている場面では特に有効な構え方です。


1.右バッターのクローズドスタンス

右バッターがクローズドスタンスで構えると、アウトコースが打ちやすくなります。

シュート回転のかかる左ピッチャーのときや、ランナーが2塁や3塁、もしくは両方にいて右方向に打ちたい時に有効です。

逆にインコースは打ちにくくなりますが、上達してくるとカットしてファールボールにすることも可能です。


2.左バッターのクローズドスタンス

左バッターのクローズドスタンスは、走りながら繰り出す小ワザを使うときにファーストベースとの距離が若干遠くなるので気をつけましょう。

左バッターの場合は力を込めた打球を左側に打ちたい時に効果的です。

クローズドスタンスにしておくとバットを振る時に体が開きにくくなるので、左方向に高いバウンドの打球を転がしたいときや、サードの頭を超えてレフトの前を狙うときなどに有効な構え方と言えます。

ソフトボールでは野手の守備位置や、ランナーの有無、アウトカウント、ボールカウントなどを考慮して内野手の間を抜いたり高いバウンドで時間を稼ぐというようなバッティング方法が求められます。

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